モバイルSuicaの残高を追加する際にクレジットカードを利用しようとしたら、うまくいかずに困っている人たちもいるはずです。実際のところ、どうしてモバイルSuicaをクレカでチャージできなくなってしまったのでしょうか?
今回はモバイルSuicaがクレジットカードでチャージできない原因や対処法、注意点について取り上げます。本記事を読めば、モバイルSuicaのチャージ方法がより一層くわしくなりますよ!
モバイルSuicaをクレジットカードでチャージできない原因
さて、モバイルSuicaをクレジットカードでチャージできないのは、どうしてなのでしょうか?
その原因は3つあります。ここでは、それぞれの要因について説明していきます。
原因1 チャージ上限額を超えている
第1に、モバイルSuicaのチャージ上限額は2万円と定められているため、その金額を超えるとチャージできません。すなわち、モバイルSuicaの残高が1万円だとしたら、1万1円以上の残高を追加することはできないのです。これはクレジットカードに限らず、すべてのチャージ方法で共通する制限です。
モバイルSuicaは他のICカードと比較すると、チャージできる金額が少なくなっています。その理由は無記名式のSuicaを紛失した際に被る顧客の損失を考慮した結果だといいます。人によっては不便に感じるかもしれませんが、ユーザーに対する配慮も含まれています。
なぜチャージの上限額が2万円なのかをJR東日本に問い合わせてみると、「利用実態や、再発行ができない無記名Suicaを紛失した場合のお客様の損失、不正利用やセキュリティの観点から、上限額を2万円としております」との回答だった。
東洋経済オンライン『Suicaの「チャージ上限額」はなぜ2万円なのか』より引用
原因2 3Dセキュア2.0に対応していない
第2に、クレジットカードが「3Dセキュア2.0」に対応していないことが原因であると考えられます。
3Dセキュアとはクレジットカードでの決済時に利用する認証機能なのですが、セキュリティレベルが低いとモバイルSuicaでは使えないんです。これに関しては、モバイルSuicaの公式HPにも次のように記載されています。
クレジットカードの第三者による不正利用を抑止するため、モバイルSuicaアプリへのクレジットカード登録、登録したクレジットカードでのチャージ、ワンタイムクレカ決済のご利用時には、本人認証サービス(3Dセキュア2.0)によるカード発行会社への認証が必須となっております。3Dセキュア2.0非対応のクレジットカードはモバイルSuicaアプリへの登録、チャージ利用、またはワンタイムクレカ決済でのご利用ができませんので、ご了承願います。
モバイルSuica公式HP『よくあるご質問』より引用
そのため、3Dセキュア2.0に対応した以下のブランドのクレジットカードを作成してください。
- PayPayカード
- 楽天カード
- セゾンカード
- エポスカード
- 三井住友カード
- イオンカード
- オリコカード
原因3 クレジットカードが止まっている
第3に、モバイルSuicaに登録しているクレジットカードが止まっている可能性があります。
具体的には、今現在、使っているクレカが停止する要因には次のようなものがあります。
- その1 クレカの利用上限金額に達している。
- その2 金融事故を起こしている。
- その3 有効期限が切れている。
上記のいずれかに該当する場合、クレジットカードが停止されてモバイルSuicaにチャージできなくなってしまうのです。一度、クレカが止まった要因がわからない場合は一度、カード会社に連絡してみてください。
クレジットカードでチャージできないときの対処法
モバイルSuicaをクレジットカードでチャージできないときの対処法は大きく4つあります。クレカが止まったとしても、モバイルSuicaにチャージする方法はあるので安心してください。
方法1 コンビニでチャージする
はじめに、モバイルSuicaは他の交通系ICカード同様、コンビニでのチャージが可能です。
2024年時点では、次にあげるコンビニでモバイルSuicaをチャージできます。買い物ついでにチャージすることをおすすめします。ただし、チャージするときは現金が必要なので注意してください。
モバイルSuicaをチャージできるコンビニ一覧
- その1 NewDays
- その2 セブン イレブン
- その3 ファミリーマート
- その4 ローソン
- その5 ミニストップ
- その6 デイリーヤマザキ
方法2 ATMを使う
続いて、ATMからでもモバイルSuicaのチャージができます。対象となるのはセブン銀行ATM(第4世代のみ)と、一部のローソン銀行ATMです。特に、セブン銀行ATMはコンビニ以外にも駅やデパートにも設置されているため、使い勝手がよいです。
スマートフォンをおくことで現金チャージが可能です。読み取り部分にスマートフォンを置いて画面の案内に従うだけなので、簡単に残高を追加できるので、クレカの代わりに使ってみてください。
方法3 券売機を使用する
続いて、駅に設置されている券売機は、カードを読み取り部分にスマホを置いてチャージができます。現金での支払いなので、忘れずに持っていきましょう。
ただし、すべての駅に用意されているわけではないので、移動するタイミングで見つけたときに利用することをおすすめします。
方法4 別のクレカを試してみる
最後に、別のクレジットカードを試してみることをおすすめします。
具体的には、次に挙げる条件を満たしているクレカを使ってください。
- 条件1 3Dセキュア2.0(EMV 3-Dセキュア)に対応している。
- 条件2 モバイルSuicaの対象ブランドに該当している。
- 条件3 利用上限金額に余裕があって有効期限が切れていない。
これらの条件を満たしているならば、モバイルSuicaのチャージで使用できるはずです。
モバイルSuicaをチャージできないときの注意点
なお、モバイルSuicaをチャージできないときには、いくつかの注意点があります。
注意1 列から速やかに抜ける
はじめに、モバイルSuicaは、残高が少ない場合は改札機をパスできません。とっさにスマートフォンで残高確認をしてしまいがちですが、後ろの利用客の足を止めてしまうことになるので列から速やかに抜けましょう。
特に、ラッシュ時は残高不足で改札でもたつくと大迷惑になります。動揺している場合ではありません。もし改札機で止められたらすぐさま離れてください。改札付近にある券売機でモバイルSuicaのチャージを済ませてから、再度改札機に向かいましょう。
注意2 駅員がいない改札がある
続いて、駅員がいない改札もあるため、モバイルSuicaのチャージ対応ができない場合もあります。駅によって改札付近の配置体制は異なるので、降車前に確認することを推奨します。加えて、何らかの対応で、駅員さんが改札にいないことはよくあります。さらに無人駅もいくつか存在するので注意が必要です。
残高が少ない、チャージできない、そんな状況で駅員がいなければ打つ手なしになることもあり得ます。最悪の状況を避けるためにも、事前に残高確認と多めのチャージを行いましょう。
注意3 現金を持ち歩いておく
最後に、万が一の場合に備え、ある程度の現金を持ち歩いておいてください。ここまで紹介した複数のチャージ方法も、サーバートラブルが発生すれば無力と化します。モバイルSuicaのチャージはおろか、使用自体ができません。
そんな時に唯一の対処法となるのが、現金での切符の購入。チャージができずに改札口でウロウロするよりも、現金で切符を購入する方がましです。念の為、必要最低限の現金を財布に入れておきましょう。はっきり言って、もっとも安心ですよ。
モバイルSuicaのチャージ方法はいろいろある
モバイルSuicaのチャージ方法はクレジットカードだけではありません。現金やATM、コンビニでも残高を追加することが可能です。そのため、クレジットカードが使えなくても焦る必要はありません。ただ、いつ何が起きるかがわからないので、いつも現金を少しだけ持っておくことをおすすめします。
結局のところ、現金はいざという時に役立つ本質的に有効なツールであり続けます。クレカや電子マネーなどの時代でキャッシュレスとは言われますが、システムエラーが起きる可能性は拭えません。だからこそ、物理的に最強な現金を持っておくほうが安全なのです。
コメント