みなさんのなかには、これから東京メトロを利用しようと考えている人たちもいるはずです。交通系ICカードが当たり前のように使われるようになったとはいえ、地方在住で利用する機会がなかった方もいるでしょう。だからこそ、「Suicaで決済できるのか?」について疑問を抱いている人たちもいるかもしれません。
この記事では、「東京メトロでSuicaは使えないのか?」という疑問について考察しています。また、東京メトロでSuicaが使えない原因と対処法も紹介しているので、都内を電車で移動している際にトラブルが発生した人たちは参考にしてみてください。
東京メトロでSuicaは使えない?
結論から言えば、東京メトロは、Suicaを含む交通系ICカードの乗車券に完全対応しています。原則として、ICカードの読み取り機が改札に設置されていさえすれば、東京メトロの全路線・全駅でSuicaを使えます。
ただし、東京メトロだけを利用する定期券をSuicaで買うことはできないので注意してください。これに関しては、JR東日本公式HPで以下のように記載されています。
JRと私鉄にまたがる連絡定期券を購入することは可能ですが、東京メトロなどの私鉄だけの定期券をSuicaで購入することはできません。PASMO定期券をご購入ください。
JR東日本公式HP『東京メトロ線の定期券をSuicaで購入することは可能ですか。』より引用
以上のことから、東京メトロでSuicaを使えない場合、何らかのトラブルが発生していると言えます。
東京メトロでSuicaが使えない原因
それでは、東京メトロでSuicaが使えないのは、どうしてなのでしょうか?
ここでは、4つの視点から原因を説明していきます。
原因1 ICカードの破損
第1に、SuicaのICカードが破損していることが原因で使えなくなっているおそれがあります。Suicaは素材の性質から考えても磁気不良が起きる心配はありませんが、経年劣化による影響でICチップの部分が壊れる可能性はあり得ます。特に、Suicaを発行してから数年が経過している場合は気を付けましょう。
原因2 エクスプレスカードがオフになっている
第2に、モバイルSuicaが改札の読み取り機に反応しないのはiPhoneでエクスプレスカードの設定を行なっていないことが原因である可能性があります。エクスプレスカードとは、Apple Payに登録している交通系ICカードや電子マネーをパスワード入力なしで利用できる仕組みです。ロックを解除せずにスマホをかざすだけで決済できます。
けれども、設定がオフになっていると、モバイルSuicaが入っているスマホをタッチしても決済ができません。なお、この問題の詳細に関しては以下の記事をご覧ください。
原因3 有効期限が切れている
第3に、記名式のSuicaで有効期限が切れていることが要因で使えないのかもしれません。実のところ、MySuicaは最後に使用してから一定年数が経過すると利用できなくなってしまうのです。これに関しては、JR東日本の公式HPでも次のように記載されています。
前回のご利用から長期間経過しているSuicaについては、チャージ残額が十分あるにもかかわらずご利用できない場合があります。ご利用できない場合はSuicaエリアの駅改札係員までお申し出ください。
なお、機器等での最後のご利用日から10年間一度もご利用がない場合、使用できなくなります。
JR東日本公式HP『長期間利用していないSuicaをお持ちのお客さまへ』より引用
冷静に考えると、10年も使っていないSuicaが手元に残っているとは考えづらいのですが、家にあったカードを持ち出したら偶然にも有効期限が切れていたなんてことも起こり得ます。とはいえ、有効期限が切れていたとしても、Suicaの残高は新しいカードに引き継いだり、払い戻ししたりできるので、捨てずに手続きを行なってください。
原因4 適切にタッチできていない
第4に、東京メトロに設置されている改札機にSuicaを適切にタッチできないことが要因であると考えられます。Suicaと改札機はNFC(近距離無線通信規格)という技術によって決済処理を行うのですが、RFIDなどの他の類似する技術と比較して読み込みが強力なわけではありません。
したがって、かざす角度がちゃんとしていないとエラーが出るので注意してください。
東京メトロでSuicaが使えないときの対処法
それでは、東京メトロでSuicaが使えないときは、具体的にどのように対処すればよいのでしょうか?
結論から言えば、東京メトロの改札付近にいる駅員に「Suicaが反応しないので別な決済手段で支払いさせてください」と相談するのが適切な対処法です。
Suicaが何らかの理由で使えないのにもかかわらず、その場で何とかしようとすると、後ろに並んでいる人たちに迷惑がかかるおそれがあります。したがって、すぐにSuicaのトラブルを解決しようとするのではなく、列から抜けて決済を終わらせることを優先したほうがよいと考えられます。
急いでいるときはSuicaを再び使えるようにするよりも駅員に決済してもらったほうがスムーズです。なお、支払い方法はSuica或いは現金です。もし、すでに電車を利用して改札から出場するときにSuicaが使えなくなってしまったのなら、そのまま駅員に入場の記録を適切に処理してもらうことを忘れないようにしてください。
なお、Suicaの有効期限が切れていたり、破損していたりして再発行する場合は、以下の手順を参照してください。
Suicaを再発行する方法
はじめに、「みどりの窓口」に行きましょう。それ以外ならSuicaに対応している駅やバスの営業所でも問題ありません。とりわけ、再発行場所が決定していないならば、Suicaの購入場所を推奨します。
Suicaの再発行を行うときには、発行者が本人確認書類を提示しなければいけません。公式HPでは、次に挙げる身分証明書が必要になることが記載されています。忘れずに持っていきましょう。
いずれも有効期間内の原本をお持ちいただきますようお願いいたします。
JR東日本『定期券やMy Suica(記名式)の払いもどし、紛失再発行時に使用できる本人確認書類にはどのようなものがありますか。』より引用
・運転免許証
・健康保険証
・パスポート
・国民年金手帳
・特別永住者証明書
・在留カード
・障害者手帳
・印鑑登録証明書
・写真のある学生証や社員(職員)証
・マイナンバーカード
・国民年金・厚生年金・船員保険等の年金証書
・共済年金・恩給等の証書
・公の機関が発行した写真のある証明書(例:医師の資格証明書等)
使えなくなったSuicaのカードを忘れずに持っていきましょう。
申告した翌日から14日以内に新しいSuicaを取りにいかなければなりません。再発行手数料として520円、デポジット500円がかかります。なお、新しいSuicaを受け取るときには、公的証明書及び電話番号を確認されます。14日を過ぎてしまうと、再度申し込むことになるので注意してください。
Suicaは全国対応している
Suicaは、JR東日本エリアを中心に、全国の主要な交通機関で利用できます。東京メトロをはじめ、JR各社、私鉄各社、バス会社など、ICカード乗車券対応の交通機関であれば、基本的にどこでも使用可能です。
また、電子マネーとしても全国の加盟店で利用できるため、便利な決済手段として広く普及しています。ただし、一部の地域や交通機関では利用できない場合もあるため、事前の確認をお勧めします。
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