個人タクシーはやばいからやめとけと言われる理由と乗って後悔したこと

個人タクシーはやばいからやめとけと言われる理由と乗って後悔したこと

個人タクシーに乗車して嫌な思いをしたことがある人は多いのではないでしょうか。「個人タクシーはやばいからやめとけ」という声は、実際に様々な場面で聞かれます。しかし、なぜこのような評判が立つのでしょうか。

個人タクシーは、タクシー会社に10年以上勤務し、無事故無違反の実績を持つ運転手が独立して開業する事業です。厳しい条件をクリアした「エリート中のエリート」とも言われる存在ですが、利用者からは法人タクシーよりも敬遠されることが多い現実があります。本記事では、個人タクシーがなぜ「やばい」と言われるのか、その理由と対策について詳しく解説します。

目次

個人タクシーとは?

個人タクシーとは、運転手が個人事業主として自分の車両を所有・運営するタクシー事業です。法人タクシーと異なり、1人で1台の車両を運行する事業形態となっています

全国の個人タクシー事業者は35,883者で、タクシー事業者全体の85%を占めています。しかし、利用者からのクレームや苦情は決して少なくありません。東京都内の苦情通報件数のうち、個人タクシーに関するものは11.5%(306件)を占めています

なお、個人タクシーになるには、35歳未満の場合は「申請前に10年以上同一のタクシー会社で継続的に勤務し、その期間中無事故無違反であること」など、厳しい条件が課せられています。

資料:令和5年度第44次タクシー利用者モニター調査集計報告書

個人タクシーはやばいからやめとけと言われる理由

個人タクシーが避けられる理由は明確に存在します。

これから3つの主要な理由を詳しく説明します。

理由1 態度が悪い人が多い

個人タクシーの最大の問題は、運転手の態度が悪いケースが多いことです。

実際の事例として、京都河原町で個人タクシーに乗車した際、運転手から「知らん、道の名前言え」と高圧的な態度で言われ、マスクを着用していないにも関わらず、注意すると激昂し恫喝してきたという事例があります

また、錦糸町の駅前で個人タクシーに乗車した利用者は、「え?なに?どこ?全然知らないんだけど」と言われ、その後舌打ちされながら危険なスピードで運転され、最終的に領収書も渡されずに降ろされました

現役タクシードライバーによると、「個人タクシーは『一国一城の主』つまり社長であるという強い奢りを持っているドライバーが8割以上」存在し、「お客様を選ぶ変な意識を持っている、つまり自己中心的意識を持っている人間が多い」と指摘されています

理由2 乗車拒否や選客行為が多い

個人タクシーでは、法的に禁止されている乗車拒否や選客行為が頻繁に発生します。

銀座のタクシー乗り場で順番が回ってきた個人タクシーに乗車した際、行き先が比較的近距離だったため「えっ〇〇(目的地の地名)?もぉー俺がどれだけ並んだと思ってんだよー」と怒鳴られ、その後「乗車拒否になるからまずいんだよ。乗れよ」と言われたという事例があります

「近い距離だと断られた」「態度が横柄」「短距離客に対しては冷たいことが多い」といった問題が指摘されており、特に短距離利用者に対する態度が悪いことが問題となっています。

個人タクシーは「ワンメーターだと、乗車拒否されたり、舌打ちされたりしたり、こちらはお客様なのにって嫌な気分になります」という声が多く聞かれます。

理由3 監視体制の不備とクレーム対応の困難

個人タクシーは法人タクシーと比較して、監視体制やクレーム対応に問題があります。

「個人タクシーでクレーム受けたら誰も助けてくれない」という状況があり、法人タクシーのようにクレームを受けた際に会社が対応してくれる仕組みがありません。クレームは個人タクシー協同組合に連絡される場合が多いものの、対応は限定的です。

個人タクシーは「運転手の質やサービスの均一性にばらつきが生じることもあります」という問題があり、「サービスの一貫性の欠如」により、利用者が一貫したサービス品質を期待できません。

警察関係者からも「個人タクシーは使わない方がいいですよ」と助言されるケースがあり、組織的な管理体制の不備が指摘されています。

個人タクシーに乗って後悔したこと

実際に個人タクシーを利用して後悔した具体的な事例を3つ紹介します。

その1 料金をめぐるトラブル

個人タクシーでは料金に関するトラブルが多発しています。

料金が法人タクシーと比較して3000円程度高く、「大型の特別車だから」という理由で高額請求されたが、乗車前に説明がなかったというケースがあります

また、往路の3倍の料金を請求されるなど、明らかに不当な料金請求を行う悪質な運転手も存在します。京都では「ぼったくりタクシー」として2度も被害に遭った事例も報告されています

その2 危険運転や安全面での不安

個人タクシーでは危険運転が問題となっています。

「いつもなら2,000円を切る料金のところ、メーターは6000円になっていました」という遠回り被害や、「ものすごく態度が悪い運転手」から「ビックリするくらいの物凄いスピードで飛ばし(体がぐわんと揺れるくらい)」という危険運転を受けたケースがあります。

国土交通省のデータによると、個人タクシーでは「有責事故が7割発生している」という統計があり、法人タクシーと比較して事故率が高い傾向にあります。

その3 人格的な問題による不快な体験

個人タクシーでは運転手の人格に起因する問題が多発しています。

「根掘り葉掘りプライバシーを詮索された」「聞きたくもない歌を永遠と聞かされた」といった個人的な問題に巻き込まれるケースがあります。

また、「万札だして怒鳴られた」という理不尽な対応や、乗車中に運転手から暴言を吐かれ、最終的に土産物を雨の中の地面に投げつけられたという悪質な事例も報告されています

個人タクシーに乗る時の注意点

個人タクシーを利用する際の注意点を3つ紹介します。

注意1 事前に料金相場を確認する

個人タクシーを利用する際は、事前にタクシー料金の相場を調べておくことが重要です

料金は運輸局を通して厳格に取り決められており、「乗務員の故意的操作でメーターをいじることはできません」が、遠回りによる料金の増加は起こりえます。

乗車前に目的地までの大まかな料金と所要時間を把握し、明らかに異常な料金請求があった場合には断る勇気も必要です。

注意2 必ず領収書を受け取る

個人タクシーでは領収書の受け取りが特に重要です。

「レシートには乗務員さんのコードNO、無線番号、車番『ナンバー』が明記して有ります」ので、問題が発生した際の重要な証拠となります。

「乗車された時点でレシ-ト下さいね!と申し出る事です」と、乗車時点での受け取り依頼が推奨されています。

注意3 問題があれば適切な機関に報告する

個人タクシーでトラブルが発生した場合は、適切な機関に報告することが重要です。

「個人タクシーの苦情は関東運輸局の旅客第二課へ」報告することが可能です。また、「管轄の運輸局旅客課へ通報してください、この程度の悪質な苦情であれば監査があるはずです」という対応も効果的です。

東京都では「東京都個人タクシー協同組合」にも苦情を申し立てることができます。

まとめ:人と関わりたくない運転者もいる

個人タクシーが「やばい」と言われる理由は、態度の悪い運転手の存在、乗車拒否や選客行為、監視体制の不備という3つの構造的な問題に起因します。

これらの問題は、個人タクシーが「一国一城の主」という意識を持つ個人事業主であることから発生する場合が多く、組織的な管理体制の不備が根本的な原因となっています。

実際に、東京都内のタクシー利用者モニター調査では、通報件数の11.5%が個人タクシーに関するものとなっており、利用者からの苦情が一定数存在することが統計的にも確認されています。

しかし、すべての個人タクシーが問題があるわけではなく、「素晴らしいドライバーも沢山いる」ことも事実です。利用者としては、事前の料金確認、領収書の受け取り、問題発生時の適切な報告という3つの注意点を守ることで、トラブルを避けることができます。

個人タクシーを利用する際は、これらの注意点を念頭に置き、万が一問題が発生した場合には泣き寝入りせず、適切な機関に報告することが重要です。

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