Suicaでエリアまたぎしたらどうする?精算方法やできない理由を解説

Suicaでエリアまたぎしたらどうする?精算方法やできない理由を解説

みなさんのなかには、電車で遠方に旅行しようと考えている人たちもいるはずです。その際に、交通系ICカードのSuicaを使用する方がほとんどだと思います。しかしながら、移動過程でSuicaのエリアを超えてしまったときに、決済の仕方がわからずに悩むこともありますよね。

この記事では、「Suicaでエリアまたぎしたらどうする?」という疑問について考察しています。また、精算方法やエリアまたぎができない理由もまとめているので、これからSuicaで広範囲の移動を検討している人たちは参考にしてみてください。

目次

Suicaのエリアまたぎとは?

Suicaの「エリアまたぎ」とは、Suicaで決済可能な交通範囲を超えた地域を経由して移動することを意味しています。具体的に言えば、JR東日本エリアの東京駅でSuicaを使って入場してから、JR東海道エリアの沼津駅で出場するといった使い方が「エリアまたぎ」に該当します。ビジネスマンが出張したり、家族で旅行したりする場合に「エリアまたぎ」が発生すると考えられます。

Suicaでエリアまたぎしたらどうする?

それでは、実際に、Suicaを使って「エリアまたぎ」をしたら、どうすればよいのでしょうか?

残念ながら、Suicaを含む各種交通ICカードを使っている場合、それぞれの管轄エリアを超えて決済することはできません。そのため、Suicaのエリア外で出場しなければいけない場合は降車駅で改札係員に申し出て、乗車駅からの運賃、または定期券区間外の運賃を現金で精算する必要があるのです

これに関しては、モバイルSuicaを公式HPでも次のように言及されています。

Suicaで入場しSuicaエリア外へ移動(乗り越し)してしまった場合は、下車駅で改札係員にお申し出ください。この場合、乗車駅からの運賃又は定期券区間外の運賃(きっぷの運賃)を精算いただきます。精算後もSuicaには入場記録が残っているため、別途Suicaエリア内の駅で改札係員に「入場記録の消去」をお申し出ください。

モバイルSuica公式HP『Suicaエリア外へ乗り越した場合の精算方法を知りたい。』より引用

加えて、各エリアで運賃を精算した後は、Suicaの入場記録だけが残ってしまうため、改札駅員に入場記録を消去してもらう必要があります。うっかり忘れてしまうと、次に電車を利用しようとしたときに、改札でエラーが発生するので注意してください。

Suicaでエリアをまたいだときの精算方法

Suicaでエリアをまたいだときの精算はどのように実行すればよいのでしょうか?

Suicaのエリアまたぎが発生したときは、降車駅で改札係員に事情を説明してください。その後、駅員が精算システムを通じて追加料金を支払うよう指示してくれます。支払いは現金あるいは交通ICカードにチャージされている金額から差し引く形式で精算します。

無人駅の場合はエリアまたぎの精算ができない可能性があります。駅に有人駅に接続するインターホンが設置してある場合、それを利用してください。もし、降車駅に問い合わせする手段がない場合、以下の連絡先を参照してください。

モバイルSuicaサポートセンター

  • 電話番号:0570-78-3049(ナビダイヤル)
  • 受付時間:10:00~19:00(年中無休)10:00~13:30は大変混み合います。

通話料は利用者が負担しなければいけません。

Suicaでエリアまたぎができない理由

そもそも、Suicaで「エリアまたぎ」ができないのは、どうしてなのでしょうか?

ここでは、考えられる理由について3つの視点から説明していきます。

理由1 運賃計画の複雑さ

第1に、関東のSuica、関西のICOCA、九州のSUGOCAなど、ICカードは地域ごとにシステムが独自のシステムを持っています。エリアをまたぐと異なる運賃体系や割引制度が適用されるため、これらを一つのICカードで管理しようとすることは非常に複雑です。

例えば、JR東日本のSuicaエリアからJR西日本のICOCAエリアへ移動する場合、両社のシステムが異なるため利用できません。ICカードのエリア間は完全に連携していないため、電車に乗ったまま別のエリアへ行く場合はあらかじめ紙の切符を買うなど事前の準備が必要になります。

理由2 収益配分の影響

第2に、ICカードは各エリアの鉄道会社が独自に運営しているため、エリアをまたぐと収益の配分や管理が複雑なので自動化されていません。各エリアごとに運賃やサービスの提供方法が異なるため、Suicaの利用範囲を制限することで経営戦略や利益配分などの問題を回避していると考えられます。

理由3 契約上の制約

第3に、各鉄道会社間で締結されている契約や協定がICカードのエリアまたぎの利用を制限している要因のひとつとなっていると推察されます。さらに現在のICカードシステムは特定のエリア内での高頻度利用を前提に設計されている場合が多く、エリアを跨いだ大規模な利用に対応するにはシステムの大幅なアップデートや改良が必要となります。

また、ICカードの相互利用には鉄道会社間の合意が必要で、それぞれの合意が成立しないとICカードの相互利用は実現しません。ただし、一部の路線では相互利用が進んでいます。

例えば、SuicaとPASMOの間ではエリアまたぎが可能な地域もあります。最新の情報については、JR東日本の公式サイトや関連する交通機関の案内を確認することをお勧めします。

停車駅を事前に調査しよう

電車の停車駅を事前に調査しておくことで、エリアまたぎで精算ができなくなるという問題を回避できる可能性があります。すなわち、改札を通り抜けられなくなることを防止できるわけです。

また、目的地までに乗り換えが必要な場合はどの駅でどの列車に乗り換えるべきか、乗り換えルートを調べておくことで無駄な待ち時間を減らすことができます。

特に、急行や特急の場合は停車しない駅もあるため、どの駅に停車するかを知っておくと到着時間を正確に予測できます。各駅停車であればそのルートの全駅に停車するので時間がかかることが予想されます。

人気のある駅では混雑する時間帯を事前に調べておけば、満員電車を避けるなどの戦略を立てることができるので、あらかじめ準備しておきましょう。

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この記事を書いた人

IKITECH編集部は交通(電車・SUICA・新幹線・飛行機)や郵便などの生活インフラを専門領域に記事形式で情報を伝達するプロフェッショナル集団です。生活インフラ分野に知見のあるライター、編集者、研究者、校閲者から構成されたチームで記事を制作しています。

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