飛行機で3歳とばれたらどうなる?基本ルールも解説

飛行機で3歳とばれたらどうなる?基本ルールも解説

家族旅行で航空券代を節約しようと、「3歳の子どもを2歳と偽って飛行機に乗せられないか?」と考える人もいるかもしれません。しかし、年齢を偽る搭乗にはリスクが伴います。

本記事では飛行機の年齢制限に関する基本ルールと、もし3歳の子どもだとばれた場合に起こることを解説します。ルール違反のリスクを知り、安心して旅行を楽しむための情報を提供します。

目次

飛行機の年齢制限に関する基本ルール

航空機では幼児(一般に0~2歳)と小児(一般に2~11歳)の区分で運賃ルールが異なります。国内線の場合、搭乗時の年齢が3歳以上になれば座席の購入が必要で、小児運賃(通常大人運賃の約50%前後)が適用されます。

一方、2歳までは大人の膝上に座る条件で航空券代は無料です。ただし、国内線LCC(格安航空会社)では2歳から料金が発生する場合もあるため各社規定の確認が必要です。

国際線の場合はさらに厳格で、0歳から運賃が必要になります。2歳未満の乳児でも座席なしの場合は「幼児運賃」(通常は大人運賃の約10%程度)を支払うのが一般的で、2歳以上は小児運賃(大人運賃の約75~100%程度)が適用されます。

国際線ではパスポートによる年齢確認が必須のため、年齢詐称はまず不可能です。なお、年齢は搭乗当日を基準に判定されるため、旅行日程中に誕生日を迎えて年齢区分が変わる場合は注意が必要です。例えば往路搭乗時は2歳でも復路搭乗時に3歳になる場合、復路分は小児の航空券購入が必要となります。

こうした年齢制限の背景には安全面の理由もあります。2歳までの乳幼児は体重が軽く、非常時には親が膝で抱えて守る運用となっています。しかし、3歳にもなると体格が大きくなり抱えての安全確保が難しくなるため、シートベルト着用のために個席が求められるのです。

飛行機で3歳とばれたらどうなる?

本来料金のかかる3歳の子どもを2歳と偽って搭乗した場合、発覚すれば航空会社から正規運賃の支払いを求められ、状況によっては搭乗拒否など厳しい対応を受ける可能性があります。以下で、その主な影響を3点説明します。

その1: 正規の小児運賃を支払わされる

年齢詐称が発覚した場合、まず航空会社は不足している運賃の支払いを求めます。具体的には、3歳の子には小児運賃での航空券購入が必要なので、未払いの分を清算し1席分を確保する措置が取られます。

例えば搭乗後に発覚した場合でも、客室乗務員から報告を受けた地上係員が到着地空港で待機し、降機後に子ども1名分の料金精算を行います。

この際の運賃は当日の小児通常運賃となるため、事前予約の割引運賃より高額になるケースもあります。親としては痛い出費となりますが、「発覚した以上、正規料金を支払わなければ次の搭乗をお断りする」といった対応が取られるため応じざるを得ません。

その2: 搭乗拒否や旅程に影響が出る

年齢詐称が判明したタイミングによっては、そのフライトへの搭乗自体が認められないリスクもあります。チェックイン前に発覚した場合は、その場で新たに子ども用の航空券を購入し直す必要があり、手続きに時間がかかれば予約便に間に合わず乗れなくなる可能性もあります。

実際に、搭乗口で年齢詐称が発覚し、「来るときはバレなかったから今回も特別扱いしてくれ」と主張する親御さんに対し、スタッフが毅然と対応し搭乗を見合わせてもらったケースも報告されています。

また、満席のフライトで座席の追加確保が不可能な場合、家族ごと次の便に振り替えとなった例もあります。つまり、年齢をごまかしたせいで旅行の予定が大きく狂うリスクがあるのです。

その3: 不正搭乗とみなされペナルティの可能性も

航空券規定上、年齢を偽って無賃で搭乗する行為は「不正搭乗」に該当します航空各社の旅客運送約款では、不正搭乗が発覚した場合、当該区間の正規運賃に加え当日最高運賃の2倍相当額を請求できると定められています。

これは実質的な罰金にあたり、悪質な無賃搭乗への抑止を目的とした規定です。実際の運用ではまず不足運賃の支払いで済む場合が多いものの、悪質と判断されればこうした高額の追加料金を科される可能性も否定できません。

また、年齢詐称による搭乗は航空会社との運送契約違反であり、極端な場合は詐欺行為に問われる余地もあります。子どもの年齢をごまかすことは法律的・道義的にも重大な問題と認識すべきでしょう。

飛行機で3歳とばれなかった人もいる?

「実際にはバレずに無料で乗せられた」という話も耳にしますが、それは稀なケースであり基本的にあてにすべきではありません。国内線では大人も子どもも搭乗時に身分証提示が必須ではないため、子どもの年齢確認をしないまま搭乗できてしまう場合があるのは事実です。

例えば、チェックイン機やバーコード搭乗券でスムーズに通過できてしまえば、職員から年齢を問われずそのまま乗れてしまうケースもあります。**。

しかし、そうした事例は運良く発覚を免れただけとも言えます。航空会社側も全くノーチェックというわけではなく、特に年齢境界(2歳直前や直後)の子どもには確認を行う場合があります。実際、「子ども料金を適用するには搭乗時に年齢確認が必要なときもある」と案内されており、2歳前後の幼児を連れている際は健康保険証や母子手帳など公的書類の提示を求められることがあります。

また、搭乗ゲートで係員が「今日は何歳かな?」と声をかけてくる場合もあり、子どもが元気よく「3歳!」と答えた途端に不正が発覚した例も報告されています。さらに一度うまく誤魔化せても、復路や別の係員のときに発覚するリスクも常につきまといます。要するに、「ばれなかった人がいるから自分も大丈夫」という保証はなく、むしろ常に発覚のリスクがあると考えるべきです。

年齢を偽る行為はばれると思った方が良い

子どもの年齢を偽る搭乗は発覚する前提で考え、絶対に避けるべき行為です。たとえ一度はうまくいっても、次で同じように通用する保証はありませんし、発覚すれば前述のように高額な出費や旅行中断など取り返しのつかない結果を招きます。

実際の現場では、年齢詐称はほとんどの場合子ども自身の発言によって露見すると言われています。子どもは正直で、「きのう3歳になったの!」などと無邪気に話してしまうものです。その結果、親の嘘が白日の下に晒されてしまうケースが後を絶ちません。

また、その場で見逃されたとしても、後日発覚すれば航空会社から請求書が届く可能性もあります。航空会社にとっても不正搭乗は見過ごせない問題であり、旅客データや搭乗記録から不備が判明すれば追跡されることもあるでしょう。

さらに、親が子どもの前で嘘をつくこと自体、教育上望ましくありません。「無料で乗れたらラッキー」程度の考えでルールを破れば、子どもに誤った価値観を与えかねないでしょう。実際に現場スタッフからは「親であるあなたが旅行を台無しにしているんですよ?」との厳しい指摘もあります。

家族旅行を安全・快適に楽しむためにも、正しい年齢と適切な運賃で搭乗することが大切です。ルールを守ってこそ、トラブルなく思い出に残る旅を実現できるでしょう。

参考文献

  • 日本航空(JAL)公式サイト「子ども(幼児・小児)にかかる運賃について」(https://faq.jal.co.jp/ 2025年09月05日閲覧)
  • All Nippon Airways(ANA)「国内旅客運送約款 第28条(不正搭乗)」(https://www.ana.co.jp/ 2025年09月05日閲覧)
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