都会の電車とは違い、地方のローカル線で運行されるワンマン電車に乗る際には、独自のルールやマナーがあります。初めてワンマン方式の列車を利用する方は戸惑うかもしれません。
本記事では、「ワンマン電車に乗るにはどうしたらいいのか?」という疑問に答えるため、 乗車から降車までの手順と注意すべきポイント を分かりやすく解説します。
ワンマン電車とは?

ワンマン電車とは、運転士が一人で運行を担当し、車掌(乗務員)が同乗しない列車のことです。「ワンマン運転」と呼ばれることもあります。
地方のローカル線や利用客の少ない路線で導入されることが多く、車両の前面などに「ワンマン」と表示されて乗客に知らせるケースもあります。
ワンマン列車では発車時の安全確認や運賃収受なども運転士が行うため、乗車方法や降車時の支払い方法が通常の列車と異なり、バスに近い方式になります
ワンマン電車の乗り方がわからないときの対処法
ワンマン電車に乗車する際の基本的な流れを、ステップごとに説明します。
車内には運賃を表示するモニター(運賃表示器)が設置されています。自分が乗車した駅に対応する整理券の番号を確認し、降車時に支払う運賃を把握しておきます。降りる直前になって慌てないよう、目的地が近づいたら運賃分の現金(小銭)や乗車券類を準備しておきましょう。
駅に券売機(切符の自動販売機)がある場合は、乗車前に目的地までの切符を購入しておきましょう。ICカード対応エリアであればICカードを改札機にタッチして入場します。券売機がない無人駅から乗る場合は切符を買う必要がないため、そのまま乗車します(※後述の整理券を乗車時に受け取ります)。
列車が駅に到着したら、案内表示に従って所定の乗車口のドアに向かいます。ワンマン列車では通常、先頭車両のみドアが開くか、特定のドアのみ乗車用になります。多くの場合は「入口」と表示された後方のドアから乗り、前方(運転席側)のドアは降車専用です。※車両や路線によっては前方のドアから乗る方式もあります。ドアが自動で開かない場合は、ドア横の「開」ボタンを押して乗車します。
無人駅などで切符を持たずに乗車した場合、乗車口付近に設置された整理券発行機から番号の書かれた整理券(乗車駅証明書)を取りましょう。整理券には乗車した駅や区間に対応する番号が記録されています。※券売機で切符を購入済みの場合や定期券・ICカードで乗車する場合でも、念のため整理券を受け取っておくと安心です(整理券がないと始発駅から乗車したとみなされ運賃が高くなる場合があるため)。整理券は目的地に着くまで 無くさず持っていてください。
上記の流れと状況が一致しないときは、駅員に尋ねることを推奨します。
ワンマン電車の降り方
続いて、目的の駅でワンマン電車を降りる際の手順です。
- 降車後の精算(有人駅の場合): 降りた駅に改札口(有人改札)がある場合、整理券と乗車券を駅係員に渡して精算します。無人駅で降りた場合は、上記のように車内で運転士に直接支払えば精算完了です。有人駅でも深夜などで改札に係員がいない場合は、駅備え付けの回収箱に整理券と運賃を入れるケースもあります。
- 運賃を確認する: 降車前に車内前方の運賃表示器を見て、自分の持っている整理券の番号に対応する運賃金額を確認します。整理券には乗車駅の番号が書かれていますので、その番号に対応した金額が表示されています。切符を持っている場合も、追加料金がないか確認しましょう。
- 運賃を用意する: 支払いに必要な現金をあらかじめ手元に用意します。できるだけ**ちょうどの金額(硬貨)**を用意するのが望ましいです。車内の運賃箱には両替機能がありますが、基本的に千円札と500円玉までしか対応していない場合が多く、高額紙幣は使えません。
- 前方の出口に移動する: 列車が停車したら、立ち上がって先頭車両の運転席横にある出口に進みます。他のお客さんと順番に並び、運転士の近くまで移動します。降車時は通常、先頭車両前方のドアからのみ降りる形になります(乗車時とは逆側のドア)。
- 運賃を支払って降車する: 運転士の横に設置されている運賃箱に、準備した運賃と整理券、そして持っている乗車券類を一緒に入れます。定期券を利用している場合は運転士に提示するだけで大丈夫です。支払いが済んだら、ドア横の開閉ボタンを押してドアを開け(既に開いている場合もあります)、電車から降ります。
ワンマン電車でICカードは使えるのか?
結論として、すべてのワンマン電車でICカードが利用できるわけではありません。ICカードが使えるかどうかは、路線や駅によって異なります。
近年はSuicaやPASMOを始めとしたICカードの普及が進んでおり、多くの鉄道路線で利用できるようになりつつあります。しかし、地方のローカル線などでは、まだICカードに対応していないケースがあります。
ICカードを利用する時は、乗車時と降車時の計2回カードリーダーにタッチする必要があります。乗車駅でタッチを忘れると、降車駅でエラーとなってしまい、精算が必要になる可能性があるため、注意が必要です。
一方、ICカードが利用できない時は現金で運賃を支払う必要があります。乗車時に整理券が発行される場合は、整理券を受け取り、降車時に運賃と一緒に運賃箱に投入しましょう。
利用する路線でICカードが使えるかどうかは、事前に鉄道会社のWeサイトか駅の表示を確認すると良いでしょう。ICカードが利用できない時に備えて、現金も用意しておくと安心です。
ワンマン電車に乗るときの注意点
ワンマン電車に乗車する際には、都市部の電車とは異なる、いくつかの注意点があります。具体的なポイントは、以下のとおりです。スムーズな乗車のために、3つのポイントをしっかりと押さえておきましょう。詳しく解説します。
注意1 整理券を取り忘れないようにする
ワンマン電車では、乗車駅が無人駅の場合や時間帯によっては、整理券が発行されるケースがあります。整理券は、乗車した駅を証明するためのものであり、降車時に運賃を精算するために必要となります。
通常、整理券は乗車口付近に設置されている整理券発行機から受け取ります。乗車時に整理券を取り忘れると、降車時にどの駅から乗車したのかがわからなくなり、運賃の精算に手間取ってしまう恐れがあります。場合によっては、始発駅からの運賃を請求される可能性もあるので、必ず整理券を受け取るようにしましょう。
なお、整理券は掌で覆い隠せるほどサイズが小さく、紛失しやすいので注意が必要です。財布や定期入れなど、失くさない場所に保管しておくと安心です。
注意2 1両目以外のドアは自分で開ける
乗車駅もしくは下車駅に駅係員がいない場合、1両目以外のドアは開きません。このようなワンマン電車に乗る場合、降りる時は1両目の前(運転席のすぐ後ろ)のドアから降りる必要があります。
降りるギリギリのタイミングに焦る必要がないように、初めから1両目に乗車することをおすすめします。降りるときは、ドアの横に設置されている開閉ボタンを押してドアを開ければOKです。ドアの開閉ボタンは、押しボタン式やタッチセンサー式などのさまざまなタイプがあります。初めて利用する時は戸惑うかもしれませんが、落ち着いて操作すれば問題ありません。
なお、安全のため、電車が完全に停車してからドアを開けるようにしましょう。
注意3 ICカードの残高不足やエラーに気をつける
ワンマン電車でICカードを利用する場合、残高不足やエラーに注意が必要です。残高が不足していると、降車時に精算が必要になり、スムーズに降りられません。
絶対数はそこまで多くありませんが、中には地方にはチャージ機が設置されていない駅も存在します。そのため、事前にICカードの残高を確認し、必要であればチャージしておくことをおすすめします。
また、ICカードの読み取りエラーが発生する可能性もあります。エラーの主な原因としては、カードの破損や汚れ、カードリーダーの故障などが考えられます。エラーが発生した時は、運転士または駅員に申し出て、指示に従ってください。
まとめ
本記事では、ワンマン電車の乗り方・降り方や注意点、乗り方がわからない時の対処法などを解説しました。
ワンマン電車は、運転士のみで運行されるので、乗客の協力が必要不可欠です。事前に乗車する路線の情報を確認し、整理券の受け取りやドアの開閉、ICカードの利用など、ルールを正しく理解しておくことが重要です。
特に、地方のワンマン電車では都市部の電車とは異なる乗車システムが採用されている場合があります。初めて利用する時は戸惑うこともあるかもしれませんが、この記事で解説したポイントを押さえておけば、スムーズに乗車できるはずです。本記事が、あなたの生活をよりスムーズで豊かにするためのヒントになれたら幸いです。
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