えきねっとの事前受付に役立つ3つのコツ|10時打ちや早い者勝ちの真偽

えきねっとの事前受付に役立つ3つのコツ|10時打ちや早い者勝ちの真偽

「えきねっとの事前受付」は、新幹線や特急の指定席を発売開始日のさらに1週間前からネット予約できる便利なサービスです。通常、指定席券の発売開始は乗車日の1ヶ月前の午前10時ですが、事前受付ならその1週間前の14時から発売前日まで申し込み可能です。

この記事では、えきねっとの事前受付に役立つ3つのコツを紹介しています。また、10時打ちや早い者勝ちと言われている真偽についても考察しているので、参考にしてみてください。

目次

えきねっとの事前受付とは?

えきねっとの事前受付とは、JR東日本が提供するインターネット予約サービスで、チケット発売開始日に窓口に並ばずに指定席を申し込める仕組みです

通常は乗車日の1ヶ月前の10時に指定席の発売が始まりますが、このサービスではさらに1週間前の14時から発売前日の9時54分まで事前に申し込みができます。具体的に言うと、乗車日が8月13日なら、発売開始は7月13日10時ですが、事前受付期間は7月6日14時から7月13日9時54分までとなります。期間中の都合の良い時間に申し込んでおけば、発売開始日に慌てる必要がありません。

駅のきっぷうりばに行ったり、サイトにアクセス集中する時間帯に合わせて待機したりせずにすむメリットがあります。特に、年末年始や大型連休など混雑が予想される時期でも、事前受付を活用すれば指定席券を確保しやすくなる場合があります。

しかし、「事前受付」はあくまで発売開始時に代理で申し込みをしてくれるサービスであり、席の確保が必ず約束されるものではありません。すなわち、 満席など条件によっては座席が手配できないケースもあります。実際、事前受付で申し込んでも希望の席が取れないという声もあります。

えきねっとの事前受付で購入するのは難しい?

結論から言えば、人気の列車や割引きっぷでは事前受付での予約成立は決して簡単ではありません。事前受付は先着順ではなく抽選でもない独特の方式で、申込内容に合致する空席があれば予約が成立する仕組みです。

そのため、事前受付期間中に早めに申し込んだからといって有利になることはなく、座席の確保しやすさは他の利用者の申し込み状況や条件次第となります。特に、繁忙期や人気の高い「お先にトクだ値スペシャル」(50%割引)などは申込が殺到し、発売と同時に席が埋まってしまうため、事前受付でも希望の席が取れないケースが多々あります。

JR東日本の公式見解でも「事前受付は座席を確実にご用意するものではない」と明言されており、競争率の高い列車では不成立となることも珍しくありません。

とはいえ、事前受付で取れなかった場合でもチャンスが全く無くなるわけではありません。発売開始直後から一定時間はキャンセルや未決済による空席が発生することもあるため、もし事前受付が不成立だった場合は、10時以降しばらくの間ウェブサイトで空席状況を継続的に確認してみるのがおすすめです。

実際、事前受付で外れた後にサイトへアクセスし続けたら空席が出て購入できたというケースもあり、諦めずにこまめにチェックすると良いでしょう。

えきねっとの事前受付を成功させる3つのコツ

事前受付で希望の指定席を確保するには、闇雲に申し込むよりもポイントを押さえた戦略的な申込みが効果的です。ここから、えきねっとの事前受付を成功させるための3つのコツをご紹介します。

コツ1:混雑ピークを避けて予約成功率アップ

事前受付の成功率を上げる第一のコツは、競争が激しい「混雑ピーク」を避けることです予約が殺到しやすい時期や時間帯をなるべく避ければ、それだけ競合が減り当選する確率が高まります。具体的には次のような工夫が有効です。

指定席を取りやすくするコツ 日付/時間帯/割引

※ ここでは一般的な傾向をまとめています。実際の空席状況は列車や時期により異なります。

項目 要旨 解説 参考
旅行日を連休のど真ん中からずらす ピーク日回避で確率UP。 年末年始・お盆・GWなどの移動ピークは競争率が非常に高い。前後の日にずらすだけで空席が出やすく、予約の通りやすさが格段に向上。1日ずらす余裕があるだけでも有利。 a-puzzlering.com
混雑する時間帯を避ける 昼過ぎは比較的空き。 同じ日でも時間帯で混雑は大きく違う。例:東京〜仙台の新幹線は9時台・17時台が激戦、13〜14時台は比較的空いている傾向。人気時間しか都合が合わない場合も、その前後列車を併願して成功率を上げる。 a-puzzlering.com
割引率の低い列車を狙う 最大割引は競争激化。 大幅割引の「お先にトクだ値スペシャル」は席数が少なく超人気。一方、25%引きの「トクだ値」や通常価格の指定席は相対的に空席が残りやすい。確実に席を確保したいなら、あえて最大割引に固執しない戦略も有効。

どうしても人気の日時しか選べない場合でも、少しでも空席の出やすい候補を複数押さえておくことでチャンスを広げられます。

コツ2:複数の申込みでチャンスを最大化

第二のコツは、えきねっと事前受付の申込可能件数をフル活用してチャンスを最大化することです

えきねっと事前受付では同一乗車日について最大10件まで申し込みが可能になっています。このルールを活かし、第一希望の列車だけでなく時間帯や経路の異なる複数の候補列車を並行して申し込んでおくことがポイントです。

例えば、「朝一番の列車が第一希望だが取れないと困る」という場合、前後の列車や別の経路(迂回ルートの特急など)も事前受付に入れておくと安心です。第1希望が外れても、第2・第3希望の列車で席が確保できる可能性があります。えきねっと事前受付では1件の申込につき第3希望まで列車を指定できますが、それとは別に申込自体を複数件送信しておけば「保険」をかけられるというわけです。

ただし、同じ列車を重複して申し込んでも当選確率が上がるわけではありません。申し込み条件が同一の場合、先に成立した予約より下位の申込みは自動的に取り消されます。そのため、10件の枠はなるべく条件の異なる候補で埋めるのがおすすめです。

例えば時間帯をずらす、発着駅を変える、あるいは割引きっぷと通常きっぷの両方を申し込んでみるなど、多角的に攻めることで「どれか一つは当たる」可能性を高める作戦です。重複予約は成立後に片方を払い戻す手間と費用がかかるので万人にはおすすめできませんが、「何が何でも乗りたい」という場合の裏技として実践している人もいるようです。

コツ3:座席条件を柔軟に設定する

第三のコツは、席の条件をあまり絞り込みすぎず柔軟に設定することです 事前受付ではシートマップによる細かな座席指定はできず、「窓側/通路側」「A・B・C席」「車両前方/中央付近」など大まかな希望しか指定できません。

そのため、「絶対に〇号車〇番の座席がいい」「必ず窓側でなければ嫌だ」というように条件を厳しく絞り込みすぎると、せっかく空席があっても条件に合わず予約が成立しないおそれがあります。実際、JR東日本も「お客様ごとに申込内容や条件が異なるため、座席手配時に条件に一致する空席があれば予約成立する」と案内しており、裏を返せば条件に合致しなければ空席があっても取れない仕組みです。

従って、予約を成功させるにはできるだけ広い許容範囲で申し込むことが重要です。たとえば「できれば窓側が良いが通路側でも可」「隣同士の席にこだわらない」「喫煙ルーム付近でも構わない」等、妥協できる点は妥協して申し込むほうが成立率は上がります。

複数人で旅行する場合、事前受付では座席位置の細かい指定ができないため、必ず隣席を確保したい場合は発売後の通常予約のほうが適しています。逆に「席の場所は問わないのでとにかく乗れれば良い」という場合は、その柔軟さがそのまま有利に働くでしょう。

えきねっとの事前受付は早い者勝ちなのか?

なお、えきねっとの事前受付は「早い者勝ち」(先着順)ではありません これに関しては、JR東日本の公式Q&Aでも明示されています。

事前受付の座席の手配については、先着順ではございません。事前受付の期間中に早めにお申込みいただいたとしても、予約が成立しやすいということはございません。

また、お客さまごとにお申込み内容やご指定の条件などが異なるため、お申込み状況によっても予約の成立しやすさは変わってまいります。座席の手配の時点でお申込み内容・条件に一致する空席があれば予約が成立いたします。

JR東日本公式HPより引用

事前受付は発売開始後に申込内容と空席を照合し、条件に合う空席があれば順次予約を成立させていく方式です。そのため、先着順のように「一番に申し込まないと取れない」というものではありませんが、抽選のように完全にランダムに当落を決めているわけでもありません。

あくまで発売時刻における空席状況と各申込条件とのマッチングによって機械的に処理される形です

この仕組み上、事前受付受付開始ギリギリ(発売日前日9:54)に申し込んだ場合でも、発売開始直後に申し込んだ人と同じ条件なら当落の確率は同じです。早起きして受付開始時刻すぐに申し込む必要はないので、落ち着いて都合の良いタイミングで申し込めば大丈夫です。

10時打ちの方が有効なのか?

「10時打ち」の有効性は一長一短で、ケースによっては非常に有効ですが万人におすすめできるわけではありません。10時打ちとは、発売開始日の午前10時ちょうどに駅係員が端末操作で予約を入れる方法で、駅のみどりの窓口で行われる伝統的なテクニックです。オンライン上でも、発売開始と同時に自分でサイトから予約を試みる行為を「セルフ10時打ち」と呼ぶことがあります。

メリットとして、10時打ちであれば自分の希望する列車や座席をリアルタイムで選択できます。事前受付のように結果が出るまで待つ必要がなく、予約が取れればその場で確定する安心感があります。

また、事前受付ではできない細かな座席指定(号車や座席位置の指定)も、10時打ち=通常予約なら可能です。そのため、「どうしてもこの座席に座りたい」「隣同士で座りたい」という希望が強い場合は、発売開始に合わせて10時打ちで狙うほうが適しています。

実際、事前受付では取れなかったが自分で10時打ちしたら取れたという利用者の声も少なくありません。特に、駅のみどりの窓口での10時打ちはプロの係員が行うだけあって成功率が高いと言われています。

ただ、一方でオンライン上で10時打ちをしようとすると10時ちょうどはアクセスが集中してサイトにつながりにくいという問題もあります。人気列車ほど10時直後にサイトが重くなりがちで、操作に手間取っている間に満席になってしまうケースもあります。

総合すると、「確実性」対「手軽さ」のトレードオフといえます。発売開始時刻に行動できるなら自分で10時打ちしたほうが確実に近づきますが、難しい場合やサイト混雑を避けたい場合は事前受付に任せるほうが手軽です。

えきねっとの事前受付に関する注意点

最後に、えきねっと事前受付を利用する際に知っておきたい注意点をまとめます。便利なサービスではありますが、以下のポイントに留意しておかないと思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。

注意1:利用できない区間・商品がある

えきねっと事前受付はJR東日本のサービスであり、利用できる区間や切符の種類に制限があります。JR東海(東海道新幹線)・JR四国・JR九州エリアが含まれる乗車区間の場合、その予約は事前受付の対象外となりますたとえば、山陽新幹線の新大阪~博多間を含む「のぞみ号」の予約は事前受付できません。

また、JR東日本のポイントサービスを利用したきっぷも事前受付の対象外です。したがって、自分の予定する旅程が事前受付可能かどうか、事前に公式サイトの案内で確認しておきましょう。

さらに、「おトクなきっぷ」の事前受付についても制限があります。割引きっぷの場合は同一乗車日で1件しか事前受付できないという制限があり、通常きっぷに比べ申込可能件数が少なくなっています。これは割引商品の乱発を防ぐための措置と思われますが、例えば「〇〇早割往復きっぷ」のようなお得商品は事前受付では1申込のみなので、通常きっぷよりチャンスが限られる点に注意が必要です。

注意2:座席位置の細かな指定ができない

前述のコツ3でも触れましたが、事前受付では座席の細かい指定ができない点に注意しましょう。申し込み時に選べるのは「窓側」「通路側」や「座席の並び(連番か離れてもよいか)」、「号車内で前方・中央・後方の希望」程度であり、シートマップから「○号車○番A席」までピンポイントで指定するといったことはできません。また号車そのものも選択不可です。

そのため、座席に強いこだわりがある場合は事前受付に向きません。「景色を見るために必ずE席(窓側)が良い」「グループ全員がまとまって座りたい」「◯号車の◯番台がいい」など明確な希望があるなら、発売当日の通常予約でシートマップを使って購入したほうが満足のいく結果が得られます。

事前受付だと希望条件に合致する空席がなければ容赦なく不成立となってしまうため、細かな座席指定をしたい人にとってはリスクが高いのです。

注意3:重複予約・キャンセルに伴う手数料

事前受付で予約が成立した場合、購入前であってもその席は一旦確保されるため、後から不要になれば払い戻しの手続きが必要になります。 事前受付期間中であれば無料で申込の取消が可能ですが、発売開始後に予約が成立した後にキャンセルする場合は所定の払戻手数料がかかります。

この手数料は指定席1席あたり数百円程度ですので、事前受付が成功したものの都合が変わって乗らなくなった、といった場合には無駄な出費が発生してしまいます。

特に注意したいのは、事前受付と通常予約(10時打ち)を併用した場合の重複予約です。例えば、事前受付を申し込んだ列車と同じ列車を、発売日当日の10時に窓口やネットで購入できてしまったとします。

一見うまくいったように思えますが、その後事前受付のほうも予約成立してしまうと、まったく同じ列車の指定席を二重に保有する事態になります。当然どちらか一方は不要になるためキャンセルしますが、発売開始後に確保した予約の取消には手数料が発生するため、結果的に重複した分のキャンセル料を支払う羽目になるのです。

まとめ:事前受付を賢く使いこなして快適な旅を

えきねっとの事前受付は、使い方次第で混雑時期でも座席を確保しやすくなる頼もしいサービスです。早朝から駅に並ぶ手間を省き、自宅や職場からネットで申し込みできる利便性は大きな魅力でしょう。

この記事でご紹介したように、「混雑する日時を避ける」「複数の候補を申し込む」「条件を緩和する」といったコツを押さえれば、事前受付の成功率は確実にアップします。

ただし、事前受付には先着順ではない独特の仕組み細かな制約があることも忘れてはなりません。早めに申し込めば有利というものではなく、あくまで発売開始時の空席状況と申し込み条件とのマッチングによって結果が決まります。

また、席の指定自由度が低いことや、申し込めない区間・商品の存在、重複時のキャンセル料など注意点もあります。自分の旅行計画に照らして、事前受付が本当に適しているか検討し、上手に活用してください。

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