優先席に若者は座っていい?座るとクズ扱いされる理由と譲らない人の特徴

優先席に若者は座っていい?座るとクズ扱いされる理由と譲らない人の特徴

みなさんのなかには、電車の中で空いている優先席を見た時に「座ろう」と考えたことのある人たちもいるはずです。けれども、あなたが健康そうな若者だった場合、「周りから白い目で見られるのではないか?」と心配な気持ちになることもあるかもしれません。

実際のところ、若い人が優先席に座るのはネガティブなことなのでしょうか?

この記事では、「優先席に若者は座っていいのか?」という疑問について考察しています。また、座るとクズ扱いされる理由や譲らない人の特徴も紹介しているので、電車やバスなどを日頃から利用する人たちは参考にしてみてください。

目次

優先席とは?

優先席とは、高齢者をはじめ障害者、妊婦、乳幼児連れなど、他人と比べて電車やバスを利用するのに一定の助けがいる人たちに席を譲ることが期待されているシートです。国土交通省によれば、優先席は以下のように位置付けられています。

鉄道事業者においては、お年寄りの優先席というイメージが強い「シルバーシート」から「優先席」へと名称変更を行った。高齢者が利用しやすく、高齢者・障害者・妊婦や乳幼児連れの方まで対象者を広げるという動きがある。バリアフリーで誰もが譲り合いの気持ちを持ち、利用しやすい公共交通機関を目指す動きがある。

国土交通省『優先席』より引用

要するに、立っているよりも座っていたほうが安全である可能性の高い人たち向けの席であると言えるでしょう。

優先席に若者は座っていい?

結論から言えば、電車やバスの優先席に健康な若者が座ることは可能です。そもそも若い人が優先席に座ったら罰せられるという法律は存在しません。加えて、鉄道会社やバス会社でも、若年世帯に属する人たちが優先席に座ることを禁止しているわけではないのです。

したがって、可否の次元で言えば、若者だって優先席に座れます。病気や怪我で体調が不安定なときに優先席しか空いていないならば、遠慮せずに座ることをおすすめします。

けれども、優先席に座っている若者に対して、「若いのに優先席に座っているなんて何様なんだ」と否定的な主張を述べる人もいます。特に、目の前に高齢者や妊婦がいれば、他人から無言の圧力がかけられるケースもあるので注意してください。法的に禁止されているわけではないにせよ、「健康な若者は優先席に座るべきではない」という道徳心を求めてくる人もいるのです。

優先席に座るとクズ扱いされる理由

なかには、健康で元気な若者が優先席に座っていると、他人から「あいつはクズだ」と怪訝な視線を向けられる場合があります。実際のところ、どうして若い人が優先席に座ることに対してネガティブな意見が集まるのでしょうか?

ここでは、3つの理由について説明していきます。

理由1 自分のことしか考えていない

第1に、優先席に座るべき人がいるのに譲らない人に対して自分のことしか考えていない「クズ」というレッテルが貼られることがあります

例えば、お腹の大きい妊婦さんが優先席の付近に立っているのにもかかわらず、優先席に座っている健康で若そうな男が譲らないままだと、周りからは「妊婦さんに譲れよ」というバッシングが口にせずとも生まれるおそれがあります。

すなわち、周りの状況を理解することなく、「自己中心な人間である」という評価を受けてしまうわけです。もちろん、事情があって優先席に座っているケースもありますが、人は見た目でイメージを決めることもありますから、くれぐれも気をつけてください。

理由2 態度がふてぶてしい

第2に、優先席に座る態度がふてぶてしいことから「クズ」と言われる可能性があります

優先席が利用を想定している高齢者や障害者、妊婦などの事情がある人が座るならまだしも、全く関係のない人が「その席が優先席であることを認識したうえで座っている」ことに対して、「偉そうだ」と曲解する人もいます。とりわけ、優先席に座った人がチャラついた若者である場合、よりネガティブな印象を生み出すことでしょう。

冷静に考えると、優先席が空いているならば単純に座ればよいのですが、「必要な人に空けておくべきだ」という強い正義感を持っている人からすれば、「堂々と座るなんて何様だ」という意識があるのかもしれません。

理由3 他人の呼びかけを無視する

第3に、他人から優先席を空けるように呼びかけられたときに無視する人もいるため、クズ扱いされるのかもしれません。この世には、身内以外は赤の他人であり、協力する対象ではないと考えている人たちもいます。その人たちからすれば、電車の中で座れずに困っている人がいようと自分には関係ないわけです。

そのような人が優先席に座っていたときに、高齢者や妊婦のために親切心と正義感を持って「優先席を必要とされている人がいるので、譲ってください」という言われて眠っているふりをしたり、黙って無視したりすれば、「他人のことなんてどうでもいい考えているクズ野郎」と思われるのも仕方がありません。

優先席を譲らない人の特徴

優先席を必要としている人がいれば、その人に席を譲ったあげたほうがトラブルになりませんよね。それにもかかわらず、頑なに優先席を譲らない人たちがいるのも事実です。一体、その人たちにはどのような特徴があるのでしょうか?

一概には言えませんが、ここでは3つの性質を紹介していきます。

特徴1 若いけれど持病がある

はじめに、若いけれども持病があって優先席に座っている人たちもいます。

パッと見ではわからない持病も存在します。それにもかかわらず、周囲からは「若いのに優先席を譲らないなんて自分勝手な人だ」と誤解されるのはかわいそうですよね。厳密に言えば、このケースでは、優先席を譲らないのではなく、譲れないほどの重たい病気を抱えているわけです。

この世には、年齢に関係なく重病を抱えている人たちもいます。優先席に座っている理由がちゃんとあるのですから、不用意にネガティブに評価するのは控えたほうがよいでしょう。

特徴2 意地を張っている

続いて、「優先席を譲ること」に抵抗感を持っているわけではないけれども、他人から注意されると意地を張って席を譲りたくないという天邪鬼みたいな人もいます。

このような人は、人から注意されることで「譲る」という行為が自発的なものではなく、相手に屈したように感じるのを嫌う傾向があります。要するに、プライドが高いことが原因で、些細なことでも自分が負けたと思いたくないため、わざと反発してしまうのです。

譲ることがマナーや相手への配慮であると気づいてもらうために、感情的ではなく冷静に状況を伝えることが重要です。また、注意する際も、相手のプライドを傷つけない配慮が必要です。柔らかい口調で「この席を必要としている方がいるかもしれませんね」といった言い方をすることで、相手も意地を張らずに行動を変えるきっかけになるかもしれません。

特徴3 他人のことはどうでもいい

最後に、「他人のことなんてどうでもいい」という考えているがゆえに優先席を譲らないのでしょう。

そもそも知り合いでもない赤の他人のために、どうして優先席を譲らなければならないのでしょうか。その理由について、善人なら「困っている人がいるから」と答えるかもしれません。しかし、困っている人がいるからといって、自分が助けなければいけない理由がわからないと感じる人もいます。

とりわけ、都会では、地域コミュニティのなかで他人と一緒に私生活を支え合いながら暮らすなんてことは今ではほとんどありません。だからこそ、赤の他人は自分にとって無関係な存在であるという感覚が強いのは自然なことです。すなわち、他人のために席を譲ったところで自分には何の得もない世の中なのです。

優先席は避けておくのが無難

優先席は、だれでも座ることができます。しかし、電車が混み合っているときに、お年寄りや妊婦さんが立っているのが辛そうだったときに、優先席を譲ってあげるのは交通インフラに設定されているモラルが期待していることに違いありません。

それと同時に、自分が本当に具合が悪い時は無理をして譲る必要はありません。年齢の関係で勘違いされたときは、優先席に座っている理由を丁寧に説明しましょう。それでも不服そうな顔をしている人は何を言っても考え方を柔軟に変更できないので無視するしかないでしょう。

優先席をめぐるトラブルが多発しているわけではないにせよ、他人からの面倒な目線が生まれやすい以上、あえて座る必要はなく、避けるのが無難です。

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この記事を書いた人

IKITECH編集部は交通(電車・SUICA・新幹線・飛行機)や郵便などの生活インフラを専門領域に記事形式で情報を伝達するプロフェッショナル集団です。生活インフラ分野に知見のあるライター、編集者、研究者、校閲者から構成されたチームで記事を制作しています。

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