トレインデスクで仕事しないのはあり？子連れでの使用可否も紹介

新幹線での移動時間を有効活用したい時に注目されるのが、JR東日本が提供するワーク&スタディ優先車両「TRAIN DESK（トレインデスク）」です。仕事や勉強をする人を優先する車両として設定されていますが、実際に仕事をしなくても利用できるのか、子連れでの利用は問題ないのかなど、利用に関する疑問を持つ方も多いでしょう。本記事では、トレインデスクの基本情報から利用ルール、マナーまで詳しく解説します。

トレインデスクとは？

トレインデスクは、JR東日本が東北・北海道・上越・北陸新幹線で提供する「ワーク&スタディ優先車両」です。2021年11月に「新幹線オフィス車両」として開始されたサービスが、2023年3月20日より「TRAIN DESK」として全席指定席でのサービスに生まれ変わりました。

トレインデスクは、車内で仕事・勉強等をされるお客さま優先の普通車指定席として設定されています。座席での通話やWeb会議も可能で、パソコン作業、勉強・読書、動画視聴（イヤホン着用）などに適した環境が整えられています。

設備面では一般の普通車指定席と変わらず、専用の机やパーティションは設置されていません。コンセントやWi-Fiも通常の新幹線車両と同様のサービスが提供されています。

• 対象列車：普通車指定席設定のある東北・北海道・上越・北陸新幹線全列車（「こまち号・つばさ号・つるぎ号」は除く）
• 設定車両：東北・北海道新幹線は7号車、上越・北陸新幹線は9号車
• 運行日：平日のみ（土休日・最繁忙期は対象外）

トレインデスクで仕事しないのはあり？

結論から言うと、トレインデスクで仕事をしなくても利用は可能です。JR東日本の公式サイトでは「休息や食事など、仕事・勉強以外のお客さまもご利用いただけます」と明記されています。

休息や食事など、ワーク&スタディ以外のお客さまもご利用いただけますが、仕事・勉強などをしやすい車内環境維持の為、お客さま同士でのご配慮をお願い致します。

JR東日本「ワーク&スタディ優先車両“TRAIN DESK”」より引用

ただし、仕事や勉強をする人が優先される車両であることを理解し、以下の配慮が求められます。

• 仕事・勉強などをしやすい車内環境維持のため、お客さま同士でのご配慮をお願いする。
• 大きな声での通話・談笑や大きな音を出すなどの行為は控える。
• 座席の回転や大きな声でのご歓談はお控えください。

実際の利用者の体験談でも、「お酒やおつまみはなく、臭い問題はありませんでした」、「飲食も可能だし、本を読んでいる人もいました」といった報告があり、仕事以外での利用も一般的に行われています。

トレインデスクで知っておくべき利用ルール

これから3つの重要な利用ルールについて詳しく説明します。

その１ 飲酒は許されるのか？

飲酒については基本的に許可されています。新幹線自体でアルコールが禁止されていないため、トレインデスクでも飲酒は可能です。実際に利用者の体験談では「ビールを飲んでいるのが申し訳ない」と感じながらも問題なく利用できたという報告があります。

ただし、トレインデスクは仕事や勉強をする人優先の車両であることを考慮し、以下の点に注意が必要です。

• 大声での会話や騒がしい行為は避ける
• アルコールの匂いで周囲に迷惑をかけないよう配慮する
• 酔って他の利用者の作業環境を妨げないよう注意する

その２ 子連れでの利用は可能なのか？

子連れでの利用については、慎重な検討が必要です。公式には子連れの利用を明確に禁止している規定はありませんが、実際の利用者からは懸念の声も上がっています。

Yahoo!知恵袋では「指定席TRAIN DESKに子連れでは気まずいでしょうか？6年と年長です。2人共静かです。」という質問に対し、「平日の昼間であれば、そこは取れないようにしてあるので、まずいと思いますよ」という回答がありました。

一方で、体験談では「大陸の大所帯ファミリーが1組」いたものの、「大声の会話などはなかったので良かった」という報告もあります。

その３ 通話・Web会議はできるのか？

トレインデスクでは座席での通話やWeb会議が許可されていますが、適切なマナーが求められます。

• ヘッドセットやマイクを使用し、小さな声でのご利用をお願いする
• チャット機能の活用も推奨される
• 個人情報の漏洩に注意し、機密性の高い内容は避ける

実際の利用者からは「横並びのひとのWeb会議は全部聞こえる」、「営業マンがいると、ハキハキ喋っている。声が大きいのでどこの誰かもわかるし気になる」といった問題点も指摘されています。

トレインデスクを使用するときの注意点

なお、トレインデスクを使用するときには、いくつかの注意事項があるので気をつけてください。

注意１ 音量への配慮

電話やWeb会議は許可されていますが、周囲への配慮が不可欠です。イヤホンやヘッドセットの使用を心がけ、通話時は小さな声で行うことが重要です。キーボードの操作音についても、「キーボードを強く打ちすぎるとガタガタします」という体験談があるように、適度な音量に留める配慮が必要です。

注意２ 通信環境の制約

トレインデスクでも新幹線の通信環境には制約があります。「トンネルはWi-Fiが切れる」、「トンネルのたびに通信が不安定になる」という問題が報告されています。重要なWeb会議やオンライン作業を予定している場合は、トンネル区間での通信断絶を想定した準備が必要です。

注意３ 座席とテーブルの制約

トレインデスクは通常の新幹線座席と同じ仕様のため、パソコン作業には制約があります。「他の車両と同じ作りなのでPCを置くテーブルが狭い」、「マウスを動かす場所があまりありません」といった問題が指摘されています。また、「席を倒しにくい」という点も、基本的に作業をする人向けの車両であることを表しています。

まとめ

トレインデスクは仕事や勉強をする人を優先する車両ですが、仕事をしない人でも利用可能です。ただし、車両の設定趣旨を理解し、他の利用者への配慮を忘れずに利用することが重要です。飲酒は可能ですが節度を保ち、子連れでの利用は子どもが静かに過ごせる場合に限定すべきでしょう。

通話やWeb会議が可能な環境は画期的ですが、音量への配慮、通信環境の制約、座席の制約など、利用時の注意点も理解しておく必要があります。これらの点を踏まえて適切に利用することで、移動時間を有効活用できる貴重なサービスとなるでしょう。

トレインデスクは平日限定のサービスですが、新幹線での移動時間をより充実したものにしたい方にとって、検討価値のある選択肢といえます。利用前には必ず公式サイトで最新の運行情報や利用ルールを確認し、マナーを守って快適な移動時間をお過ごしください。